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zoom RSS ディック・フランシス19 そして、楽しみは終わった

<<   作成日時 : 2008/01/24 23:49   >>

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 ディック・フランシス最新刊「祝宴」を読了。彼が筆を置いた、とされてから新しい作品が登場するまで6年かかった。がその復帰第2作は1年後出版されたことになる。嬉しいことだが、これから先も、次の作品がいつ出るかは神のみぞ知る、ということなのにはかわりがない。
 祝宴は息子のフェリックスとの共著という形をとっている。訳者はもちろん北野須美枝。過去の作品と比しても違和感はない。名訳だ、と思う。
 さて、中身はどうか。十分、堪能させてくれる。
 今回の主役は一つ星のレストランシェフ。相方はバイオリニスト。競馬は輸入競走馬の世界。相変わらず、主人公は痛い目に遭う。同じだが、違う。それほどタフさ加減はでてこないから。
 今作品は、随所にフランシスの考え方が出ていた面白い。
 たくさんあるが、まずはこれだ。
 「1844年にカール・マルクスが『宗教は人民にとってアヘンである』と言ったが、今日その役割りを引き継いでいるのはスポーツ全般、具体的にはサッカーである。(中略)どうやら、日曜日の各試合の開始前に一分間の黙祷が捧げられたようだ。意外なことではない。サッカーの試合前には、監督の飼い犬が死んでも一分間の黙祷が捧げられかねない。はっきり言うと、センターサークルで少しばかり頭を垂れるためならどんな理由でもかまわないのである。」
 どうだろうか。
 これほど辛らつに批評するような記述は過去になかったように思う。新しいフランシスの魅力になると確信する。
 あわせて、馬関連の話。
 「私はポニーに乗り、馬に囲まれて幼少期を過ごしたが、トビィとちがって、馬に関係あるどんなものにも愛着を覚えることは一度としてなかった。私に言わせれば、馬の両端は危険であり、その中間は心地が悪い。一方の端は蹴り、反対側の端は噛む。それに、寒い雨の朝早く、分別のある人間ならば心地よく暖かいベッドでぐっすり眠っている時間に馬運動をしなければならない理由が、なんとしても理解できなかった。」
 にやりとしてしまう。
 私たちはそうした日々の仕事の上で成り立っている競馬を楽しんでいるのだ。
 読了後の脱力感は、文庫のシリーズを読んでいるいるときには味わったことがない。
 楽しみは一時、終わったのである。

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